volatility and volatility cycle
「プレミアム(オプション価格)決定のメカニズム」において最も重要なのはボラティリティです。ボラティリティとは変動あるいは変動率という意味です。ボラティリティには基本的に2つの種類があります。
HV(ヒストリカルボラティリティ)とIV(インプライドボラティリティ)です。
HVは過去の一定の期間(1週間、2週間、3週間、1ヶ月、3ヶ月等)において原資産価格が実際に変動した率(年率換算値)であり、IVは市場参加が取引しているオプション価格に反映されている将来の予想変動率を意味します。当然ながら、HVとIVは一致しません。
また、オプション価格に直接的な影響を与えるのはIVなので、取引実践ではIVを重視します。
ここでは、IVとHVを区別せずに、単にボラティリティとだけ述べた場合は、IVを意味するものとご理解してください。
一般的な特徴:
・ボラティリティの増加→プレミアム(オプション価格)の増加
・ボラティリティの減少→プレミアム(オプション価格)の減少
・ボラティリティと原資産(UA)の動きに関係が認められる
(銘柄によって異なる)UAVの上昇→ボラティリティの上昇
(銘柄によって異なる)UAVの下落→ボラティリティの上昇
一般に、株価指数が急激に下落するとボラティリティが増加する。
一般に、商品価格が上昇するとボラティリティが上昇する。
VIX は米国株式市場を代表する株価指数S&P500と関係があります。
VIXとS&P500の動きは相互に逆向きです。
“相場”は意識してほしくないのですが、VIXの動きとの関係においてS&P500のサイクルを知っておくことは役に経つと思われます。
過去繰り返しお話してきたことだが、私はS&P500(SPY)を見るときは“相場”よりむしろボラティリティとの関係においてサイクルを重視しています。そして、1年のS&P500(SPY)の動きを見る場合、通常のカレンダー通り見ません。1年を前半・後半に分け、前半を日本の5月の連休(GW)前で区切り、GW後を後半としてみている。これはS&P500(SPY)の過去の統計に基づいています。“相場”としてのサイクルではなく“事業サイクル”のようなイメージで見るといいでしょう。そのようなサイクルを利用してキャッシュを製造するというわけです。
統計をとってみよう。過去のS&P500(SPY)の動きのデータを集めます。 S&P500(SPY)のデータをとるときは次のことに着眼します。毎年、S&P500(SPY)は何月が強く、何月が弱いか。過去何十年かの歴史のなかで、S&P500(SPY)が上昇した月は何月に集中しているか。同様に、S&P500(SPY)が下落した時期は何月に集中しているか。こんな単純なことに着眼してS&P500の過去の動きや出来事を調べてみると興味深いことを発見することができる。
S&P500(SPY)の動きはオプションのインプライドボラティリティと深いかかわりをもっています。ボラティリティについてのデータも集めて調べると同様に興味深いことが発見できるでしょう。
S&P500(SPY)についていくつか興味深いことを述べます。S&P500が最も弱い時期は10月に多く見られる。S&P500(SPY)の暴落が見られたのは10月が圧倒的に多い。10月は要注意でです。1929年の金融恐慌につながったダウジョーンズ(当時はS&P500[SPY]はありませんでした。)の大暴落も10月でした。皆さんの記憶にまだ残っているかもしれない1987年のブラックマンデー(暗黒の月曜日)も10月でした。最近の出来事では、まだ記憶に新しい“リーマンショック”は9月(2008年)が発端でしたが2発目のS&P500(SPY)の大きな下落は翌10月に起こりました。欧州債務危機に世界のマーケットが揺さぶられた2011年においてS&P500(SPY)が最も低かった月は10月でした。
上述についてS&P500(SPY)のサイクルとボラティリティ(VIX)のサイクルを逆に見るといいでしょう。
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