imaginary number
“ money out of thin air”(無から生じるマネー)について以前銀行の歴史とともにお話ししました。
私たちも無からマネーを製造しています。取引において私たちの扱っている数値は金融工学によって加工されて作り上げられたものです。
一般にマーケットは政治・経済と深く関わっている考えられています。それはマーケットが社会科学的な価値観の上に成り立っているという考えです。私はそれを否定しませんが、私たちが事業として取り組んでいるオプション取引にそのような価値観を関連づけると大きな混乱が生じるでしょう。いや、私たちが歩んでいる道から逸脱してしまうでしょう。私たちは一般のマーケット参加者とは別の価値観や視点を持っており、そしてそれゆえに異次元の世界にいるのです。
私がこれまで“事業”について本質的な意味でにおいて“相場”ではないと言い続けてきたのは上述のことが背景にあります。そして、私は自然科学的な観方や考えと“ money out of thin air”を関連づけています。
それが量子力学やフラクタル幾何学に触れた理由です。
そこでもう一度「仮想現実」についてお話しします。
変ないいまわしですが、「実存しないのに“存在する”世界(現実)」を理解できるしょうか。
ここで数学の話に触れます。
虚数は英語でimaginary numberと言います。「仮想の数」あるいは「実際には存在しない数」という意味合いがあります。しかし、虚数を「実在しない数」とおぼえると不都合なことが生じます。
虚数を「実在しない数」と考えるのは危険であり間違いです。
虚数には2つの意味があります。一つは「平方(2乗)するとマイナス1になる」という数の性質であり、もう一つはガウスが発見した位相(phase: 解析学で、極限や連続の概念を定義できるように、抽象空間(集合)に与えられる適当な構造)が90度を表すというものです。ちょっと難しいかもしれませんが、それは実在します。中学で習う理科や高校で学ぶ物理学の交流の電気回路における電圧と電流の位相がその例です。
小難しい話はさておき、虚数は目に見えませんが、自然現象の中に、確かに存在すると考えざるをえません。それはゼロが存在するのと同じ程度において確かなことなのです。