Accounting
私は皆さんにオプションの実践にさまざまな話を紹介しレポートを通じていろいろな取引例をあげてきました。そこで、今度は、再び私がこれまで話してきたオプションの原点に戻ってみたいと思います。「私がこれまで話してきたオプション」というように“私が・・・・”を強調しておきます。なぜなら、それは多くの人たちが一般的にしっているオプションとは違うからです。
“多くの人たちが一般的にしっているオプションとは違う”ので、私は“オプション”とは異なる用語を使った方がいいと感じています。それは、私に関する限り、“オプション”というより“デリバティブズ”と呼んだ方がいいのですが、“デリバティブズ”という言葉は多くの人たちにとって身近なものではなくかえって混乱を誘うかもしれません。レポートを通じて私が例にあげて説明してきたオプション取引を「保険」の取引に置き換えてみてください。皆さんが日常においてより身近な生保や自動車保険などの損保を思い浮かべてください。それはしくみとしてはオプションと同じです。「保険」とは、ごく簡単にいえば、「なにかを保障するというサービス」と「その対価」の交換という契約(取引)です。それは株式オプションでも同じです。
以上のことを押さえておかないと株式オプションを扱う皆さんにとって非常に不都合なことが生じます。それは相場に翻弄されて本来の目的を見失うということです。株式オプションにおけるプットやコール売るという場合、この“売る”というのは買い戻すことを前提に行う「ショート(空売り)」とは本質的に異なります。サービスを提供する契約を交わしたという意味であり、それで完結しているのです。だから、それによって得た対価(キャッシュ)は“儲け”になります。
以上をよりよく理解するには会計学の知識が必要です。
会計学を英語では“accounting”(アカウンティング)といいます。ここでは日本語ではなく英語の意味をおぼえると物事の本質が掴めると思います。”accounting”とは動詞の”account”から来ています。それは「説明する」という意味です。“accounting”の本来の意味は「説明」なのです。おカネの流れやおカネそのものの意味を説明することが「会計学」です。”儲け“の意味も”利益“の意味も”accounting”が説明してくれます。
「以上のことを押さえておかないと株式オプションを扱う皆さんにとって非常に不都合なことが生じます。」と述べました。それを会計学に絡めてもう一度繰り返します。会計学(”accounting”)を押さえないと、株式オプションを扱う皆さんにとって非常に不都合なことが生じます。それは“儲け”を“儲け”として認識できずに相場変動に惑わされて目的を見失う恐れがあるということです。
会計学をすこし齧(かじ)ってほしいと思います。オプションについて全く異なる世界が見えてくるはずです。