insurance on stocks
前回の通信において、「株式保険」という言葉を使いました。
私は海外で投資銀行に勤めていたときに「ポートフォリオインシュアランス」(”portfolio insurance”) と呼ばれる金融商品を取引していました。
「ポートフォリオインシュアランス」の“インシュアランス”(insurance)は「保険」という意味です。また、ポートフォリオとは株式で構成された資産を意味します。まさに、「株式保険」です。そして、その基本的なしくみは株式オプションと同じです。最大の違いは、「ポートフォリオインシュアランス」が証券取引所に上場されたものではなく相対(OTC)で取引され、取引条件は双方の合意に基づく契約である点です。そして、この場合の“取引”とは契約を交わすことになります。生保や損保のような保険の契約と同じです。そして、ひとつひとつの取引において契約書に双方が証明することで取引が成立します。その後、資金(キャッシュ)の受け渡しが行われます。
皆さんが取引されている株式オプションも基本的しくみは上述の「ポートフォリオインシュアランス」と同じです。株式オプションは取引所に上場しているので取引者の双方がブローカーを通じて取引するので条件交渉などは行いません。契約内容はオプション取引口座の開設がブローカーによってなされたときにまとめ契約書に署名が済んでいます。だから、皆さんは株式オプション取引する毎に契約書に署名しないので個々のオプション取引が契約であり、契約を交わしているという意識はないかもしれません。しかし、皆さんが行う株式オプション取引とは契約を交わすことであり、そして、それ自体立派なビジネスなのです。
そこで、今後、上述のことをより強く意識してほしいので株式オプションを「株式保険」として自分の意識(頭)の中で言葉を置き換えてイメージしてみてください。私たちは言葉に反応し言葉で物事を理解するように教育され経験してきています。言葉は脳へ伝えられるシグナルであり、思考に大きな影響を与えます。だから、私は言葉の選択や使い方に敏感にならざるを得ないのです。
以上のような意識づけを行うことによって皆さんの株式オプションに対する見方やアプローチががらりとかわるはずです。事業として、仕事として取り組むにはそのような意識づけが必要なのです。