Art and Science of Number Operation

発行日:2017年06月20日

以下に掲げた文章は皆さんに紹介したポーカー本、Annie Duke/John Vorhaus著“Decide to Play Great Poker”(日本語版『ステップアップポーカー』の第6章からの引用です。

私が幾度も同書を紹介しポーカーについて述べたのでこの本を手にされて読まれている方は結構いらっしゃるように思われます。私は原書と日本語版を持っていますが、日本語訳は微妙に原書と異なるので英文を紹介します。日本語は私が訳したものです。英語を理解される方は英文の方をお読みください。

“Adjusting for Loose Game
We know by now that preferred strategy is to raise (when raising is working) in order to get the pot heads-up or close to it. We also know that in loose games, raising doesn’t do the job it’s designed to do. In those, you’ll be limping a lot more, but you have to make a much more sophisticated adjustment than limp with the hands you’d normally raise with. You have to think about what kinds of hands will do well in a loose limpy game. Let’s break down that adjustment and see how it works.”

「ルースゲームに関する調整の技術
これまでのところ望ましい戦略は1対1のゲームかそれに近い状況を得るために(レイズがうまくいくような時に)レイズをすることだということはわかっている。またルースゲームではレイズは本来意図されているように事をうまく運んでくれない。そのような状況ではあなたは通常より色々ともたつくだろう。しかし、通常ならレイズするハンドでもたつくよりずっと洗練された調整を行わなければならない。思うように事が運ばないルースゲームではどんなハンドがうまくいくのか考えなければならない。調整のやり方を整理してそれがどのようにうまくいくか見てみよう。」

ポーカーにおけるルースゲームとはゲームの参加者がなかなか降りないゲームを言います。攻撃的に攻めたいプレーヤーにとってはじれったいゲームでモタモタした感じを受けます。レイズとは賭け金を増やすことです。

調整の技術の「技術」を英語では“art”と言います。ご存知だと思いますが、artには「芸術」の意味があります。実は、art(アート)はscience(サイエンス、科学)と対立する言葉なのです。

ナンバーオペレーションは数学的概念に基づいており、それぞれの数値や価値の構造や構造的変化やそれらの数値・価値が流れる方向には科学的な根拠と合理性があります。つまり、ナンバーオペレーションは science なのです。

しかし、そのような科学的根拠と合理性を生かすには技術が必要です。
上記の文章をポーカー本から引用し紹介したのはそれを伝えたいからです。

ナンバーオペレーションはポーカーのように他のプレーヤーを打ち負かすゲームではありません。しかし、ナンバーオペレーションに照らし合わせてポーカーから多くを学ぶことができます。

「ルースゲーム」はナンバーオペレーションでは保守的なハンドを意味します。
例えば、VXX-100/VIXY+100、VXX-100/VXZ+50、VIXM-100/VXZ+50、VIXO(0CT)10C-1/VIXO(NOV)10C+1、VXX-100/VIXO(JUL)10C+1はすべて「ルースゲーム」です。

VXX-100と比較してVXX-100/VIXY+100は面倒でじれったいと感じるかもしれません。VIXO(0CT)10C-1/VIXO(NOV)10C+1のハンドなど長く持たされてなかなか利益を生まないので途中で嫌になるかもしれません。VXX-100/VIXO(JUL)10C+1も然りです。

しかし、私はそのようなルースハンドからスタートすることを好みます。そして、それを皆さんにもお勧めします。

オペレーションを実行した直後に“儲け”を得たい・・・私はいつもそのように考えてナンバーオペレーションを実践してきました。だからこそ、「ルースハンド」からスタートするのです。そして、それをしばらくしてから“芸術的に”調整する方法を選びます。

CASH、MGN、NL、CAFについて述べました。それらはナンバーオペレーションによって導き出されるキャッシュフローと関係しています。調整の“芸術”に必要な価値がそれらのシンボルに含まれています。